従業員一人ひとりが「成長」を意識してセルフマネジメントを行う人材になり、中長期的なカカクコムの成長を実現することを目的とし、「収益貢献」「組織貢献」「個人の成長」に対するエンゲージメントを高めることを重要としています。
人事評価は、従業員の一定期間の業務成果及び行動等を評価し、それに基づく公正な処遇の実現と人材育成を目的としています。人事評価の本来の目的は社員一人ひとりがセルフマネジメントを実現することだという考えのもと、評価される側として受身になるのではなく、評価制度を活用して自身をマネジメントすることを期待しています。
【対象者】
人事評価は評価時点に在籍する全ての正社員について行います。
【目標設定方法と評価方法】
目標の設定においては、自身の業務内容や組織目標を元に「成果」「行動」「新たなチャレンジ」の3つの観点で設定し、部門長と相談の上、決定します。
評価においては、年2回(期間は、4月~9月、10月~3月 のそれぞれ6ヶ月間)で目標達成度を振り返ります。まずは自己評価を行い、その後部門長が評価をし、最終的には全社評価会議において評価を決定します。
メンバーと上長の間での1on1ミーティングを会社として推奨しており、多くの部署で実施されています。日々の業務上の課題や疑問を相談し解決する場としてだけでなく、中長期的な目標についても対話する機会として活用されています。キャリアや目標について定期的な相談を行うことで、メンバーは自身の方向性を明確にし、自律性を高めながら持続的な成長につなげることができます。同時に、上長にとっては、メンバーの能力を引き出し、効果的なキャリア開発支援を行う貴重な機会となります。
従業員一人ひとりのチャレンジと成長の支援、多様なキャリアパスを実現するサポート等を通じて、中長期的な当社の成長を実現するための人材施策を行っています。現在及び将来の業務で成果を上げるために必要なスキル・知識を得る機会として、画一的ではない、従業員のニーズに合った支援を実施しています。今後は支援の拡充等を図り、従業員の学習機会への投資を進めていきます。
【応募型研修】
リーダーから若手クラスにおいて、ニーズの高いスキル・知識を得る機会として応募型研修を実施しています。研修を通じて、スキルの習得だけでなく、受講者同士のつながりを作ることで、組織横断でのシナジー創出につなげています。
2023年度参加者数:107名(正社員における参加割合:9%)
【階層別研修】
コミュニケーションスキルやマネジメント、組織づくり等、階層に合わせて必要なスキルの習得を目的とした研修を実施しています。具体的には、若手社員を対象にした新入社員指導に必要な考え方・スキルの研修や、新任管理職を対象にしたマネジメント研修、管理職を対象にしたハラスメント研修など、役割に応じた研修を行っています。この取り組みにより、各階層の個々の社員の能力向上を支援するとともに、組織全体の成長を実現しています。
【自己学習支援制度】
自律的な学びの支援として、100以上のコースから希望する研修をオンラインで受講できる仕組みを導入しています。個々の成長テーマに応じて、スキルをタイムリーに習得することができます。
2023年度 利用数:76件、利用者数:72名
【Kakaku Developer Meetup(社内勉強会)】
スキルのアップデートや最新技術のキャッチアップを目的とした勉強会兼交流会を開催しています。事務局が定めたテーマに合わせて、新規サービスにおける立ち上げの背景や既存サービスにおける新たな取り組み等、複数の登壇者がプレゼンテーションを行います。職種に関わらず全従業員を対象に参加者を募っており、過去の開催では3~5割が非エンジニア職の参加であり、組織を横断した学びの場となっています。
2023年1月開催 参加者数:174名
2023年5月開催 参加者数:259名
2023年10月開催 参加者数:115名
2024年2月開催 参加者数:200名
2024年7月開催 参加者数:220名
【新入社員研修】
新卒社員、中途採用社員を含めた全新入社員に対して、入社時のオリエンテーションと併せて、就業にあたっての必須学習事項として、セキュリティや個人情報取扱等に関連した研修をeラーニングで行っています。各部署配属後には、OJT(On the Job Training)形式で配属先の組織でそれぞれの担当業務を実際に経験しながら知識、スキルを習得します。
特に新卒社員については、基本的なビジネスマナーをはじめ、社会人としての心構えや、当社の一員として働く上で必要となる知識の習得を目指したプログラムを設定しています。OJTにおいては、新卒社員一人ひとりにトレーナーを設け、実務指導やサポートを行います。新卒社員にとっては自らの将来像を考えるきっかけとなり、トレーナーにとっては指導を通じた自身の成長機会にもつながります。この取り組みは、当社が目指すセルフマネジメントができる人材の輩出にも貢献し、個人はもちろん組織としての成長を実現しています。
従業員それぞれの「キャリアを選択する機会」及び「能力を活かす機会」を整備し、個々の能力が最大限に発揮されることによる企業価値の向上に取り組んでいます。
キャリアを選択する機会
多様な人材が活躍できる環境を作る中で、育成においても性別等を問わず、管理職を目指す機会の創出及び登用を今後も進めていきます。また、管理職を目指すだけでなく、高い専門性を発揮して活躍するコースも設けて従業員それぞれの能力が発揮できるキャリアパスを備えています。
加えて、社員が社内のポジションに対して自主的に応募できる社内公募制度を導入しています。全社に公開された公募ポジションについて、自ら応募し、選考プロセスを経て異動が決定する制度です。多様な経験やスキルを持つ社員と、社内のさまざまなポジションをマッチングするための仕組みです。
能力を活かす機会
年に1回、従業員それぞれが業務等を内省するとともにキャリアについて考える機会として「自己申告届」「満足・共感度アンケート」を実施し、役割変更や異動について希望を提出し、多様なキャリアや自身の能力をさまざまな場で活かすことができる取り組みを実施しています。
実施時期 | 年1回 |
対象 | 当社に所属する正社員(執行役員を除く、出向者含む) |
回答結果 | 各組織の責任者は管掌組織の回答結果を確認して、組織マネジメントに活用 |
回答率 | 2022年度:93.5% 2023年度:90.7% |
この取り組みでは「業務内容」「自身の成長」「キャリア・目標とする姿」「自身と上司とのコミュニケーション」「社内のコミュニケーション」「会社への満足(共感)度」に関する設問が設定されており、従業員は自身の活動を振り返りながら回答するとともに、率直な意見を会社に提出することもできます。この機会を通じて、従業員はセルフマネジメントに取り組むとともに、各部門の責任者は自部門の従業員と組織の状況を定量的に把握しより良い環境づくりに取り組んでいます。